入れ歯をご自身で調整しないでください!

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 突然ですが、皆さんはDIYはお好きですか?もしくはハンドメイドがお好きですか?色々な道具がホームセンターなどで手に入りますが、歯科医院や技工所で使う道具と似たタイプのものも売っているため、患者さんの中にはご自分で入れ歯を削ってしまう方がいらっしゃいます。

 今日は、どうして自分で入れ歯を調整してはいけないかについてお話しします。

 入れ歯は、一人ひとり違った形・設計でできています。

日本歯科技工士会監修:総義歯(総入れ歯)の作成方法

①顎の形を粘土のような材料で型取り

②そこへ石膏を流すことでお口の中の形を再現

③石膏模型に入れ歯の原型を作る

④バネの形や位置を決め、金属で作る

④歯の部分にあたるところをロウと人工歯で再現

⑤高さや噛み合わせを確認し、適合を確認

⑥最終的な材料で入れ歯を完成させる

このように何段階もの手順を踏んで完成するのが入れ歯です。しかも、この入れ歯は歯科医師だけではなく歯科技工士が大きく関わっており、一人ひとりに合わせてつくる完全なオーダーメイドです。そのオーダーメイドの品をより患者さんにぴったりにするために細かい調整をするのが歯科医師です。

 入れ歯の調整をするのにも歯茎と入れ歯の隙間を確認したり、噛み合わせの当たり方を確認したりと大学や臨床で学んだことをフルに活かしているので、それをなんとなくで削ってしまうとその後の調整ができなくなってしまいます。

 また、入れ歯は保険で作った場合に6か月は作り直しができません。そういった制限があるにも関わらず入れ歯を大きく削ってしまうと歯科医院ではどうにも対処することができないのです。

 どうか、入れ歯で困ったらご自分で削らずに歯科医院へ行かれてください。もしくは、思い切って歯科医院を変えてみるのも良いと思いますよ!

  (2021年1月4日のブログ改稿