鼻で呼吸することは、お顔と顎の成長を助けます | 口呼吸と鼻呼吸

最近、姿勢について真剣に取り組む親御さんが増えてきました。

姿勢を正しくすることで、お子さんの成長が正しい方向へ行くと言われているためです。

子どものあごや顔の骨は、遺伝だけでなく「どのように使うか」でも成長の仕方が変わります。

鼻呼吸をしていると、

  • 口が自然に閉じる
  • 舌が上あごに正しくつく
  • 頬や唇の力のバランスが保たれる

ため、上あごが横に広がりやすくなり、歯が並ぶスペースや鼻の通り道が発達しやすくなります。

一方で口呼吸が続くと、口を開けている時間が長くなり、舌が低い位置に下がります。その結果、あごや顔の成長のバランスが崩れやすくなります。 [frontiersin.org], [mdpi.com]


口呼吸が続くと起こりやすいこと

近年の論文では、口呼吸のある子どもで以下の特徴が報告されています。

① 歯並びが悪くなりやすい

  • 上あごが狭くなる
  • 歯がガタガタに並ぶ
  • 出っ歯(上顎前突)
  • 開咬(前歯がかみ合わない)
  • 反対咬合や交叉咬合

などの不正咬合との関連が示されています。 [link.springer.com], [pmc.ncbi.nlm.nih.gov]

② 顔が縦に長くなりやすい

  • 下あごが後ろに下がる
  • 顔の下半分が長く見える
  • 口がぽかんと開きやすい

といった成長パターンが認められます。 [link.springer.com], [mdpi.com]

③ 鼻や気道の発育にも影響する可能性

口呼吸の原因となるアデノイド肥大や鼻閉が改善されないと、気道が狭くなり、睡眠時無呼吸や睡眠の質の低下につながることがあります。 [frontiersin.org]

④ むし歯や歯肉炎のリスクが高まる

口が乾燥しやすくなり、

  • むし歯
  • 歯肉炎
  • 口臭

のリスクが上がることも報告されています。 [frontiersin.org]


現在の研究でわかっていること

最新の総説では、「口呼吸の子どもに上あごの狭窄や不正咬合、顔面の縦方向成長が多いこと」は比較的一貫して報告されています。 [mdpi.com], [frontiersin.org]

ただし、研究の多くは観察研究であり、「口呼吸だけが原因」と断定するほどの強い証拠ではありません。アレルギー性鼻炎、アデノイド肥大、遺伝的要因なども関与するため、現在は『口呼吸は顎顔面発育に影響を与える重要な危険因子の一つ』と考えられています。