矯正の後戻り①

キレイに歯並びを治したら、次は後戻りが心配。歯列矯正にかかる費用は15万円~120万円程度と、元々の歯並びや治療方法によってかなり差が出ます。治療期間も、半年で終わる場合もあれば、4年以上かかることもあります。ところが、お金と時間をかけて歯並びを治したにもかかわらず、後戻りしてしまうケースがあります。そう聞くと、「矯正治療はしないほうがいい?」と思う方もいることでしょう。今回は、どうして後戻りするの?ということについて書こうと思います。

 

皆さんは矯正治療後の後戻りについて、どのくらいご存知でしょうか?クイズを出題しますので、〇×で回答してください。

 

Q1. 矯正治療した直後は、特に後戻りが起こりやすい

Q2. 口の周囲の筋トレや舌の筋トレで後戻りを抑えられる

Q3. 歯並びの悪化は、後戻りだけの問題ではない

 

いかがでしたか?答えはこれから1つずつ解説します。

 

【Q1.矯正治療した直後は、特に後戻りが起こりやすい】

歯並びを整えるときは、歯が顎の骨の中をゆっくりゆっくり動いていきます。良い位置に来たらワイヤー装置を外すのですが、実はまだこの時、歯は安定していません。硬い顎の骨の中を進むのは、骨を溶かす細胞と骨を作る細胞が交互に働くためなのですが、動かすのを止めたからといってすぐにその細胞の働きが止まるわけではありません。歯の周囲の骨が固まるのには1年くらいかかります。治療の途中でもいいので、少し歯を揺らしてみてください。矯正治療中の歯は、グラグラ動くのが分かると思います。

 

歯並びが整ったら保定装置(リテーナー)を代わりに入れます。この装置で歯が動くのを抑えることで、後戻りを防ぎます。使用時間は一日中!歯のぐらつきが減ったら使用時間も減らします。これには矯正歯科医による確認が重要です。勝手に使用時間を短くすると後戻りの原因になります。以上のことから、矯正治療した直後は特に後戻りが起こりやすいことが分かるかと思います。一度後戻りしてしまうと、保定装置を以前より真面目に使っても治療直後のように綺麗にはなりにくいです。

明日はQ2.について解説します。

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