矯正治療後に起こる歯並びの悪化(後戻り)について②

 前回に引き続き、後戻りについて見ていきましょう。

 Q1. 矯正治療した直後は、特に後戻りが起こりやすい ・・・・・・〇

 Q2. 口の周囲の筋トレや舌の筋トレで後戻りを抑えられる 

 Q3. 歯並びの悪化は、後戻りだけの問題ではない

 今日はQ2.について解説します。

【Q2. 口の周囲の筋トレや舌の筋トレで後戻りを抑えられる】

 そもそもの歯並びの悪さは何が原因でしょうか。遺伝、顎の大きさと歯の大きさのバランスの悪さ、そして口の筋肉や舌によって引き起こされます。唇や頬は歯を取り囲むように配置された筋肉です。そして、舌は歯の内側から外側へ向けて圧をかけます。口周りの筋肉(口腔周囲筋)と舌とのバランスが良ければ、外からのチカラと内からのチカラが整うことで歯並びは安定したままです。しかし、いつも口をポカンと開けていれば外からのチカラが弱まり出っ歯になりやすくなります。また、常日頃、舌が歯に触っている人では隙っ歯になったり出っ歯になったりします。

 唾を飲み込むときに舌が歯に触っている方は、舌が歯を押すことと口唇が内側に力をかけることから歯の凸凹が起こりやすくなります。

 ほっぺを吸うような動きをしてしまう方は、歯列が舌側に倒れこみ、幅が狭くなってしまいます。

 以上のことから、口腔周囲筋と舌が歯並びに密接に関わっているため、口の周囲の筋トレや舌の筋トレで後戻りを抑えられることが分かるかと思います。

日本歯科医師会の8020パークでも矯正について触れています。

次回はQ3.について解説します。